色がわからない 第2話

エネルギー

緑の塗り絵と時を同じくして、

当時、小学1年で色覚検査が必須でありました。



「石原表」と呼ばれる、色のモザイクの中から数字とか

文字を読み取っていく検査です。



出席番号が男子で最後の私。

前にいる男子全員が数秒で検査をパスしていく姿を見て

超簡単な検査なんやなと思っていました。



保健の先生

「書いてある数字を順番に言っていってねー」



「12」



「うーん?21?」


「???」




「えっと2」




「4?」

「なんかよくわからへんわ」

前の男子達に比べて何倍も時間がかかった私。

検査を終え保健室から教室に戻ると、

「なんかめっちゃ時間かかったやん」

「あんな簡単なん、わからんかったん?」

「どっか、おかしいんとちゃう?」

他の男子から矢継ぎ早に指摘され、

少し変な目で見られた時、

『あれ、オレって、変なんかな?』

小学1年の私は、自分だけが違う、

おかしい、変なんだ、なんか差別されている?

なにかが、グサッと心に刺し込まれた

嫌な感覚があったことを覚えています。

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